2026年4月1日施行の改正労働安全衛生法は、クリニック・歯科医院に大量の新たな証憑(証跡)を生み出します。治療と仕事の両立支援の相談記録、化学物質のSDS、高齢スタッフへの配慮措置の記録——これらは「作ったら終わり」ではなく、監査・指導のときに「すぐ出せる」状態でなければ意味がありません。
しかし多くのクリニック・歯科医院では、「何をどう電子化するか」の構想が描けないまま、場当たり的に書類だけが増えていきます。ここに2つの視点が必要です。——①どういう仕組みを作るかを整理するコンサルティングと、②日常業務の中で自然に証跡が蓄積されるシステム基盤です。F Labelと365Registryが、それぞれの強みでこの2つを担います。
クリニック・歯科医院が抱える「3つの構造的課題」
法改正対応が進まない背景には、個別の怠慢ではなく構造的な問題があります。F LabelとF365Registryのアプローチはいずれも、この構造に直接働きかけます。
課題①:「何を作るか」が定義できていない
DX・電子化の必要性はわかっているが、「何からどう整理すればいいか」の論点が整理されないまま手が止まっている
F Labelが解決:要件整理・DX構想
As-Is(現状)からTo-Be(あるべき姿)の業務フローを整理。「比較できる仕様」として言語化し、発注・導入の意思決定を支援
課題②:「やったこと」を証明できない
健診記録・両立支援の相談記録・SDSが紙・Excel・メールにバラバラ。監査時に「どこにある?」と探し回り、「出せない=やっていない」と同義になる
365Registryが解決:証跡基盤の構築
日常業務の中で証跡が自然に蓄積される設計。アクセス管理・改ざん防止・バックアップで、e-文書法の3原則を満たした「出せる形」を実現
課題③:院長への集中・属人化
診療・経営・法令対応の「三刀流」が院長に集中。担当スタッフが変わると記録場所も経緯もわからなくなり、継続的な運用ができない
F Label × 365Registryが解決:型の標準化
「誰がやっても同じ結果になる運用の型」を設計・定着支援。スタッフ入れ替えや拠点展開時も崩れない組織運営を実現
法改正で生まれる証憑の全体像
2026年4月施行の改正労働安全衛生法により、クリニック・歯科医院で新たに発生・管理すべき主な証憑は以下のとおりです。
| 証憑の種類 | 保存期間 | 区分 | 管理ツール |
|---|---|---|---|
| 定期健康診断個人票・結果報告書 | 5年 | 義務 | Registry |
| ストレスチェック実施記録・高ストレス者対応記録 | 5年 | 義務(50人未満は準備) | Registry |
| 治療と仕事の両立支援の相談記録・措置記録 | 在職期間+α | 努力義務 | Registry |
| SDS(安全データシート)・リスクアセスメント記録 | 3〜5年 | 義務 | Registry |
| 高齢スタッフへの労災防止措置記録 | 記録推奨 | 努力義務 | Registry |
| 安全衛生教育の実施・受講記録 | 3年 | 義務 | Registry |
| 電子申請の送信・受理記録(e-Gov) | 申請の都度 | 義務 | F Label 整理支援 |
e-文書法と電子保存の3原則
e-文書法(平成16年法律第149号)は、法令で紙保存が義務付けられていた文書の電子保存を認める法律です。ただし、電子保存には厚生労働省ガイドラインが定める3つの原則を満たす必要があります。
真正性
誰が・いつ・何を記録したかを明確にし、改ざんの有無と内容を確認できる措置を講じること。アクセスログ・操作履歴の保持が必要
見読性
保存されたデータを必要なときに直ちに読み取れる・画面表示・書面出力できる状態を維持すること。10年後でも参照可能な状態が求められる
保存性
法定保存期間にわたりデータが滅失・破壊されないよう保管すること。定期的なバックアップと復元テストが必要
「e-文書法に対応する」とはシステムを入れることではありません。「何をどの粒度で管理するか」の要件を先に定義することが本質です。F Labelは、現状の書類管理の課題を可視化し、「比較できる仕様」として電子化要件を言語化。その後のシステム選定・ベンダー評価まで一貫して支援します。
電子申請義務化が変える安全衛生手続き
2025年1月1日から、労働安全衛生関係の主要手続きの電子申請が義務化されました。「紙で出せばいい」時代は終わり、電子化は選択肢ではなく必須です。
| 手続き | 対象 | 施行 |
|---|---|---|
| 定期健康診断結果報告書 | 常時50人以上(歯科健診は規模問わず) | 2025年1月〜 |
| ストレスチェック結果等報告書 | 常時50人以上 | 2025年1月〜 |
| 有害業務に係る歯科健康診断結果報告 | 対象業務がある全事業場 | 2025年1月〜 |
| 労働者死傷病報告 | 全事業場 | 2025年1月〜 |
| 新規化学物質の製造・輸入届 | 対象事業場 | 2026年7月〜 |
電子申請するためには、元のデータが電子的に整理・管理されていなければなりません。F Labelが「どのデータをどの形式で管理するか」の要件を整理し、365Registryが日常業務の中でそのデータを蓄積。申請前に慌てて入力する手間を根本から解消します。
F Labelコンサルティングの役割——「何を作るか」を整理する
法改正への対応でよくある失敗は、「何を作るか」が定義されないままシステムを入れてしまうことです。F Labelは「まず何が問題か」を正確に把握するところから支援します。
5ステップのアプローチ
目的・論点整理
法改正対応の目的(監査対応・スタッフ定着・DX推進)を整理し、「何から手をつけるか」の優先順位を定義
→ 証憑管理の要件定義につながる現状把握(業務 / 体制 / 制約)
現在の書類管理状況・スタッフ体制・既存システムの制約を調査。「どこに何があるか」の散在・不足・優先順位を可視化
→ 365Registry導入前の現状診断と連携要件化(比較可能な粒度へ)
「健診記録をどの粒度で電子化するか」「アクセス権限をどう設計するか」など、e-文書法要件を満たす仕様として言語化・構造化
→ 365Registryの設定・運用設計に直結推進(定例・課題・変更管理)
導入後の定着支援・スタッフへの周知・運用ルールの整備をPMOとして継続サポート
振り返りと改善
定期的に証憑管理の状態と法改正対応の進捗を確認し、次の改正(ストレスチェック全事業場義務化など)への準備を継続
3つの支援タイプ
スポット相談(Short Term)
「今の書類管理で法改正に対応できているか壁打ちしたい」「ベンダー提案書のレビューをお願いしたい」などの単発相談
設計・整理(Mid Term)
証憑管理の現状整理から電子化要件の定義・RFP作成まで。「何を作るか」を明確にしてから導入に臨む方に最適
伴走PMO(Continuous)
365Registry導入後の定着支援・法改正の継続フォロー・ストレスチェック義務化への準備など、長期的な伴走支援
365Registryの役割——証跡を業務の中で蓄積する
F Labelが「何を作るか」を定義した後、その仕組みを日常業務の中で稼働させるのが365Registry(Compliance Registry)です。「証跡は後から作るのではなく、業務の自然な結果として蓄積される設計」——これが365Registryの核心コンセプトです。
真正性の確保
誰が・いつ・何を記録したかを管理。改ざん防止設計でe-文書法の「真正性」要件に対応
見読性の確保
必要なときにすぐ検索・表示・出力できる設計。監査・指導時の「すぐ出せる」状態を実現
保存性の確保
法定保存期間に対応したデータ管理とバックアップ体制。担当者が変わっても継続して保存
アクセス権限管理
病状など要配慮個人情報へのアクセスを役割に応じて制限。院長・事務長・スタッフで権限分離
属人化の解消
「誰がやっても同じ結果になる運用の型」を設計。スタッフ入れ替えが多いクリニックに最適
自然な証跡蓄積
後から書類を作り直すのではなく、業務フローの中で証憑が自動的に蓄積される設計
2社コラボで実現する「法改正対応 × DX」の全体像
F LabelのDXコンサルティングと365Registryの証跡基盤は、互いの強みを補完し合います。
| フェーズ | F Labelの役割 | 365Registryの役割 |
|---|---|---|
| 構想・整理 | 現状診断・課題の可視化・DX構想の整理。「何を電子化するか」の論点を定義 | 現状の書類管理状況のヒアリング(約10分)で散在・不足・優先順位を把握 |
| 要件定義 | e-文書法要件を満たす証憑管理の仕様を言語化。アクセス権限設計・保存期間管理の要件整理 | 要件に基づいたRegistryの設定・運用ルールの設計支援 |
| 導入・推進 | 導入プロジェクトのPMO。進捗・課題・変更管理を一元化し意思決定を支援 | スタッフへの運用定着支援。健診・両立支援・SDS記録の日常的蓄積が始まる |
| 継続運用 | 法改正の継続フォロー(ストレスチェック義務化等)・運用改善の提案 | 証跡が業務の自然な結果として積み上がり続ける。監査・指導にいつでも即応 |
「何からどう整理すればいいかわからない」から始められます
F Labelへの初回相談(無料)でDX構想・証憑管理の要件を整理し、365Registryで証跡基盤を構築——このセットで、院長の「三刀流」を解消しながら法改正に完全対応する仕組みを作ります。
治療と仕事の両立支援——記録・証憑管理の実務
2026年4月1日から努力義務化された「治療と仕事の両立支援」。がん・脳卒中・糖尿病・メンタルヘルス不調などを抱えながら働き続けることを希望する歯科衛生士・看護師・医療事務スタッフが増えています。
残すべき証憑と管理のポイント
- 基本方針の策定・周知記録:いつ・どの方針を・全スタッフにどう周知したかの会議録・配布物の控え
- スタッフからの申出・相談記録:申出日時・対応者・病名(任意開示)の記録。センシティブ情報のため閲覧権限を院長・事務長に限定
- 就業上の措置・配慮の記録:勤務時間変更・業務内容調整・通院のための休暇付与などの実施記録。「何をいつ措置したか」を証明
- 経過観察・見直しの記録:定期的な状況確認・措置内容の変更履歴。治療経過に応じた対応変化も保存
化学物質SDS管理——歯科材料・消毒薬の証憑化
今回の改正でSDS通知義務違反に新たな罰則が設けられ、内容変更時の再通知も義務化されました。「一度作ったら終わり」ではなく、継続的な管理が必要です。
歯科クリニックの主な対象物質
コンポジットレジン・歯科用接着剤・グルタラール系消毒薬・ユージノール・フッ酸系薬剤など。約700種の新規追加物質も確認が必要
内科・外科クリニックの主な対象物質
消毒用アルコール・グルタラール系消毒剤・次亜塩素酸ナトリウム・ホルマリン・各種滅菌剤など
対応チェックリスト
| 確認事項 | 期限 | 支援 |
|---|---|---|
| 「何を電子化するか」の要件・優先順位が整理できているか | 今すぐ | F Label |
| 健康診断個人票の電子保存(アクセス管理・ログあり)ができているか | 今すぐ | Registry |
| 健康診断・歯科健診の電子申請(e-Gov)体制が整っているか | 2025年1月〜 | F LabelRegistry |
| 化学物質SDSの取得・整備・改訂管理フローが設計されているか | 2026年4月〜 | F LabelRegistry |
| 治療と仕事の両立支援の基本方針・相談記録の管理体制があるか | 2026年4月〜 | Registry |
| 要配慮個人情報(病状等)のアクセス権限設計が完了しているか | 2026年4月〜 | F LabelRegistry |
| 高齢スタッフへの労災防止措置の記録フローがあるか | 2026年4月〜 | Registry |
| ストレスチェック全事業場義務化への準備・体制設計を始めているか | 2028年頃施行予定 | F LabelRegistry |
| 証憑全体を「すぐ出せる形」でデジタル一元管理できているか | 今すぐ | F LabelRegistry |
「何から整理すればいいかわからない」から
証跡が自然に蓄積される仕組みへ——
2社の強みで、院長の三刀流を解消します
F Labelが「何をどう電子化するか」の要件を整理し、365Registryがその仕組みを日常業務の中で稼働させる。e-文書法の3原則を満たした証憑管理を、クリニック・歯科医院の規模に合わせて実現します。
まとめ:法改正対応を「経営の強化」に変えるために
2026年4月1日施行の改正労働安全衛生法への対応は、「書類を作る作業」ではありません。e-文書法の要件を満たした証跡基盤を設計し、日常業務の中で証憑が自然に蓄積される仕組みを作ること——これが本質です。
F Labelが「何を作るか」の構想・要件整理・PMOを担い、365Registryがその仕組みを証跡基盤として稼働させる。この2社の組み合わせが、クリニック・歯科医院の院長が抱える構造的課題を解決し、法改正対応をスタッフ定着・採用力強化・監査耐性という経営の強化に変えます。
「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律(令和7年法律第33号)」
「治療と就業の両立支援指針(令和8年厚生労働省告示第28号)」
「e-文書法(平成16年法律第149号)」・「e-文書法省令(平成17年厚生労働省令第44号)」
「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第6.0版(令和5年5月)」